「所有不動産記録証明制度」とは?
2026/03/06
不動産の相続や売却の相談を受ける際、「亡くなった方がどこに不動産を持っているのか分からない」という問題に直面するケースは少なくありません。
例えば次のようなケースです。
- 親が地方に土地を持っていたらしいが場所が分からない
- 固定資産税の通知が来ていない土地がある
- 相続手続きを進めたいが不動産の全体像が分からない
このような問題を解決するために創設された制度が 「所有不動産記録証明制度」 です。
これは、ある人物が全国で所有している不動産をまとめて確認できる制度であり、特に相続手続きにおいて大きな役割を果たします。
本記事では、不動産会社の視点から
- 所有不動産記録証明制度の概要
- 制度が創設された背景
- 取得方法
- 相続や売却での活用方法
- 注意点
などについて詳しく解説していきます。
目次
所有不動産記録証明制度とは
個人が所有している不動産を一覧で確認できる制度
所有不動産記録証明制度とは、特定の人が所有している不動産の登記情報を一覧形式で取得できる制度です。
従来は、不動産の調査を行う場合、
- 地番を調べる
- 登記簿を1件ずつ取得する
という方法しかありませんでした。
しかしこの制度を利用することで、「この人が所有している不動産」という視点で検索することが可能になります。
つまり、
- 土地
- 建物
- マンション
などの不動産を まとめて確認できる証明書 が取得できるのです。
制度の正式名称は「所有不動産記録証明制度」です。
この制度は、登記制度を管轄する法務局が管理しています。
制度が創設された背景
この制度が作られた背景には、日本で深刻化している「所有者不明土地問題」があります。
所有者不明土地とは
- 登記簿を見ても所有者が分からない
- 相続登記がされていない
- 所有者と連絡が取れない
といった土地のことを指します。
日本ではこの問題が深刻化しており、九州本島の面積を超える土地が所有者不明になっているとも言われています。
所有者不明土地の大きな原因の一つが、「相続時に不動産の把握ができない」という問題です。
例えば
- 昔購入した土地
- 相続した山林
- 親族名義のまま放置された不動産
などがあると、相続人がすべての不動産を把握するのは非常に困難です。
従来、不動産を調べるには、
- 市区町村の固定資産税台帳
- 名寄帳
- 登記簿
などを一つずつ確認する必要がありました。
さらに、
- 他県の土地
- 昔購入した土地
- 固定資産税がかからない山林
などは見落とされる可能性があります。
そこで作られたのが、所有不動産記録証明制度なのです。
これは、
- 相続登記の義務化
- 所有者不明土地対策
と合わせて整備された制度です。
証所有不動産記録明書では主に次の内容が確認できます。
不動産の所在地
・都道府県 ・市区町村 ・地番
不動産の種類
・土地 ・建物 ・区分建物(マンション)
登記情報
・登記名義人 ・不動産の表示
※ただし詳細な権利関係を確認する場合は登記事項証明書が必要です。
~誰が取得できるのか~
所有不動産記録証明書は、誰でも取得できるわけではありません。
取得できるのは次のような人です。
- 本人
不動産を所有している本人は取得できます。
- 相続人
所有者が亡くなった場合、
配偶者
子
相続人
などは取得可能です。
ただし、戸籍や相続関係書類などの提出が必要になります。
- 法定代理人
成年後見人なども取得できます。
取得方法
所有不動産記録証明書は、法務局で取得できます。
~取得の流れ~
主な流れは次の通りです。
1 申請書の提出
2 本人確認書類の提出
3 手数料の納付
4 証明書の発行
~必要書類~
代表的な必要書類は次の通りです。
本人の場合
- 本人確認書類
相続人の場合
- 戸籍謄本
- 相続関係を証明する書類
手数料
証明書の取得には数百円程度の手数料がかかります。
相続や売却での活用方法
所有不動産記録証明制度には多くのメリットがあります。
メリット① 不動産の全体像を把握できる
最大のメリットは、「所有不動産をまとめて確認できる」ことです。
例えば
- 実家の土地
- 田舎の山林
- 昔購入した土地
などを一度に確認できます。
メリット② 相続手続きがスムーズになる
相続では、財産の全体把握が非常に重要です。
不動産が分からないと、
- 遺産分割協議
- 相続税申告
ができません。
この制度により、相続手続きの大幅な効率化が期待されています。
メリット③ 不動産の見落としを防げる
相続では、「後から土地が見つかる」というケースが意外と多いです。
例えば、
- 山林
- 原野
- 昔の宅地
などです。
所有不動産記録証明書を取得することで、不動産の漏れを防ぐことができます。
メリット④ 相続トラブルの防止
不動産の存在が後から判明すると、
- 遺産分割のやり直し
- 相続トラブル
につながることがあります。
事前に不動産を把握することで、トラブルを防ぐことができます。
制度の注意点
便利な制度ですが、いくつか注意点もあります。
注意点① 登記されていない不動産は対象外
この制度は、「登記されている不動産」が対象です。
つまり、
- 未登記建物
- 登記されていない山林
などは表示されない可能性があります。
注意点② 古い登記の問題
昔の不動産では、
- 旧住所のまま
- 名前が旧字体
などの場合があります。
その場合、検索に引っかからない可能性があります。
注意点③ 最新情報ではない可能性
登記の更新がされていない場合、実際の所有者と違う可能性もあります。
相続不動産の調査で重要なポイント
相続不動産を調査する場合は、次の方法を組み合わせることが重要です。
- 名寄帳
市区町村の固定資産税の所有者一覧
- 登記簿調査
法務局で取得する登記事項証明書です。
- 所有不動産記録証明書
全国の不動産をまとめて確認できます。
不動産のご相談はYMホームへ
不動産会社に相談するメリット
相続不動産の調査は、意外と専門知識が必要です。
例えば
- 登記の読み方
- 不動産の評価
- 売却の可否
- 境界問題
などです。
不動産会社に相談することで、
- 不動産調査
- 売却相談
- 活用提案
まで一括で対応できます。
相続した不動産は早めの対応が重要
相続した不動産を放置すると、次のような問題が発生する可能性があります。
- 固定資産税の負担
- 空き家問題
- 管理費用
- 老朽化
さらに、
相続登記は義務化されており、「3年以内の登記が必要」となっています。
使わない不動産は売却という選択肢も
相続した不動産の中には、
- 使い道がない土地
- 管理が難しい空き家
- 遠方の不動産
などもあります。
その場合は、「売却」という選択肢も検討することが重要です。
不動産の売却は早いほど有利
不動産は、「建物の老朽化」「市場の変化」などによって価値が変動します。
早めに売却を検討することで、より良い条件で売却できる可能性があります。
株式会社YMホームでは
- 相続不動産の相談
- 不動産の無料査定
- 不動産売却相談
- 空き家の活用提案
などを行っています。
「親の不動産がどこにあるか分からない」
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このようなお悩みがありましたら、お気軽にご相談ください。
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